烏野と因縁の相手である音駒高校。
「繋げ」を合言葉に、高い守備力と粘りで勝利を掴んでいくプレイスタイル。
その要となる、セッター・弧爪研磨(こづめ けんま)と日向は、下の名前で呼び合うほどの仲。
大人になって日向がプロの道に進んだ時も、研磨がスポンサーを買って出るほど、相手校でありながら強い繋がりを見せるふたり。
今回は、そんな研磨と日向の出会いを振り返ってみたいと思います。
研磨と日向、出会いは道端!
研磨と日向の出会いはGW合宿。
漫画だと3巻の25話、アニメだと第1期の11話ですね。
合宿最終日に音駒との練習試合があるのですが、ふたりはその前に出会います。
ロードワーク中、迷子になった日向。猫の鳴き声に目を向けると、そこにひとりの少年が座っていました。日向は近付き、声を掛けます。その少年が、同じく遠征先で迷子になっていた研磨でした。
グイグイくる日向に若干引きつつも質問に答える研磨。しばらく会話をした後、別れ際、研磨は「またね」と去っていき、日向は首をかしげるのでした。
…いや!日向のコミュ力…!!
知らない人に迷わず声かけるとか、すごい…そして、それ以上に知らない人からの質問責めに普通に答えて、しかも少しおもしろいと思った研磨はさらにすごい、というか、変わり者だなあ、と。
それにしても、会話をしながら日向の胸元に書かれた「KARASUNO HIGH SCHOOL」に気付く観察眼は、さすが音駒の正セッター!ですね。
弧爪研磨ってどんな人?
研磨こと、弧爪研磨は2年生。音駒高校の正セッターです。
2年生なので日向より1年先輩ですが、体育会系の先輩後輩関係が苦手、と日向には同級生の友達のように接しています。
そんな研磨がバレーを始めたきっかけは、同じく音駒高校3年で、幼馴染でもある黒尾に誘われたからでした。
運動はあまり得意じゃない、と本人は言うものの、優れた観察眼と冷静な判断、正確な技術はチームメイト誰もが認める実力者です。
通称“音駒の脳”。試合前には、研磨を脳に、研磨以外のメンバーを血液に例え、気合を入れるクロの台詞は有名ですよね!当の本人、研磨は迷惑そうですが…笑
基本的には熱くなることもなく、バレーも仕方なくやっている感がある研磨。けれど、会う度に進化していく日向に刺激され、バレーへの熱が生まれてきます。
全国大会でのゴミ捨て場の決戦はその集大成ともいえる試合。こちらはまだアニメ化はされておらず、漫画では33巻〜37巻までに掲載。ジャンプ本誌では、なんと半年にかけての長丁場で連載されていました。
それだけ作者の古舘先生も丁寧に描きたかった戦いなのかもしれません。
人に興味がなく、バレーよりもゲームだった研磨が日向と出会い、全国大会の大舞台で一進一退の激戦を繰り広げる姿は見ているこっちもワクワクします。
日向との出会いが研磨の人生を変えた
アニメで研磨役の声優・梶祐貴さんはイベントの中で、日向とのやり取りのシーンが印象的だったと述べ、研磨にとって日向との出会いは「人生が変わった瞬間」と紹介しています。
研磨はどうして日向に興味を持ったのか?
それは、いつでも真っ直ぐにバレーが好きで、バレーを楽しむ日向が珍しくて面白かったからではないでしょうか。
好きなこととは言え、いつでも100%楽しい訳ではない。もちろん、日向にとっても苦しかったり、逆境と言える状況はたくさんあります。
それでも、当たり前にその壁に突っ込んでいく。より強くなるために、よりバレーを楽しむために。
そんな自分と正反対の日向が面白かった。面白い日向をずっと間近で見てみたい、そんな興味が研磨のバレー熱に火をつけた、ひとつの要因なのではないでしょうか。
春高全国大会で熱戦の末、烏野に軍配が上がったゴミ捨て場の決戦。試合終了後、日向が「来年もやろうな!」と声を掛けると「うん、やろう」と少し笑って答える研磨。
日向と出会わなければ、クロの居なくなったバレー部で、辞めはしないにしても、そこまで真剣にまた1年頑張ろうと研磨は思わなかったかもしれない。
クロが困るから、と言う受動的な理由で続けていたバレー。けれど今は、さらに強くなった日向と戦ってみたい、という能動的な理由で続けようと思っている。
何事にも受け身の研磨が、ゲーム以外の場所で自ら動くようになった理由でもある日向は、確かに研磨の人生を変えた人と言って、過言ではないでしょう。
まとめ
・研磨と日向の出会いはGW合宿でお互いが迷子になった道端
・幼馴染の黒尾に誘われるがままに始めたバレーだったが、日向と出会うことで段々とハマっていく
・日向と出会ったことで変わった研磨のバレー観。日向は研磨の人生を変えた人!
多感な高校生時代、スポーツを通じていろいろな出会いがあり、学ぶことも実際に多いと思います。
けれど、その人間関係は同じ部活の先輩後輩や監督やコーチなど、身内で収まることが多いのではないでしょうか。
そんな中で、研磨と日向のような他校で他学年でありながら仲良くなり、お互いがバレーを続ける原動力となる関係って珍しいなあ、と思います。
人生を変える出会いは、実はいろんなところにあるのかもしれませんね。
コメント