ハイキュー!!と言えば、個性豊かなキャラクターたちが、お互いにぶつかり合って成長していく姿が印象的です。
中でも、主人公・日向の相棒役、「コートの王様」と呼ばれ、バレーボールにおいて全ての面で天才的な才能を持ち合わせた影山の存在はとても大きい。
セッターとしての全体把握能力、狙ったところへ的確に繰り出せるトスだけでなく、サーブやレシーブ、スパイクまでもそつなくこなす、とのこと。
それでも、やはりセッターポジションの影山がスパイクを打つのは珍しい!そこで、今回は影山がスパイクを打った回について見ていきたいと思います。
影山がスパイクを打つのは、原作4巻29話。アニメは、第1期12話。
影山がスパイクを打ったのは、因縁の音駒と行われた久しぶりの練習試合です。かなり始めの方ですね〜。
日向との即席変人速攻を武器に挑んだ練習試合。目をつぶって、全力で飛び込んでくる日向に、影山が神業レベルの正確なトスをあげる。
最初の何本かは決まるものの、すぐに音駒のセッター・研磨に見破られ、段々と追いつかれるようになっていきます。
そんな日向に、こうやって打つんだ、と影山がトスを呼び、正確なスパイクを決めます。
その姿に先輩たちからは「こいつのハイスペック、まじ腹立つな…」と言われるくらい、何でも出来ちゃう影山。
しかも、ドヤ顔する訳でもなく、自然にこなしていくので、そこもすごいというか…こんな後輩いたら確かに腹立ちますよね。笑
天才故に孤立していった王様
影山の異名「コート上の王様」は中学時代につけられたものです。誰よりもコート全体が見えるからこそ、チームメイトを自分の思うように動かし、試合の流れを作っていこうとした影山。
その姿は、他のメンバーから自分勝手で独断的と見られ、その結果、付けられたのが俺様プレイの「コート上の王様」。
中学最後の大事な大会、あげたトスの先に誰もいない、という、チームメイトからのあからさまな拒絶を受け、監督にも呆れられ、影山は挫折を味わいます。
高校に進学してからも、基本的には飄々としていて俺様気質な影山ですが、中学時代の苦い経験が根底にはあり、どこか抑えている節も。
その姿に、ユース合宿で一緒になった宮侑からは「おりこうさんなプレーやな」と言われ、さらに混乱する影山…
勝利に対して貪欲で真っ直ぐな影山は、勝つためにできる最大限のことをやろうとします。その為、自分にもチームメイトにも厳しいを要求する。厳しさをフォローするような言葉を掛けられればいいのですが、コミュニケーション下手な彼にはうまぬできません。
プレイも言葉もキツい影山から、どんどん人は離れていく。自分のやり方がどこか間違っているとは感じつつも、とうしたらいいのかわからない影山。天才故の苦しさがずっと付き纏います。
日向の真っ直ぐさに、少しずつ変化していく王様
これまでのチームメイトは、影山の傍若無人さに嫌気はさしていたものの、彼のプレイの完璧さに面と向かって何かを言うことは少なかった。ただ、限界まできたら離れていくだけ。
けれど、日向は違いました。
かなりのレベル差がある癖に「見返してやる!」と影山に啖呵を切り、ぶつかり合いながらも決して影山から離れることはありませんでした。
その姿に少しずつ影山のチームメイトに対する態度や言葉のかけ方が変わってきます。
スパイクはスパイカーに任せる!
烏野メンバーと信頼関係が培われていく中で、それでもどこかで「コート上の王様」「おりこうさん」という相反する言葉が影山の中で渦巻きます。
春高全国大会を前に、以前として悶々とした状態だった影山を打ち破ってくれたのも日向でした。
王様は王様でしかない。けれど、今の影山はたくさんのプレイの中でチームメンバーを詳細に観察してきました。その時のメンバーの状態からできることを、本人以上に知っている。
だからこそ、無理に見えるトスでもあげる。できると思うから、脅迫(しんらい)という形にして、次に繋ぐ。
影山が吹っ切れることによって、烏野は更なる進化を遂げるのでした。
まとめ
・影山がスパイクを打ったのは原作4巻29話。アニメだと、第1期12話。数年ぶりに行われた、音駒との練習試合にて。
・何でもできるからこそ、孤立してしまった過去の影山
・苦い経験を背負う影山に、チームプレイの醍醐味を思い出させたのは日向の真っ直ぐさ
・スパイクはスパイカーに。チームメイトを信頼することで、影山はチームと共にセッターとして更に強くなる!
バレーボールはチーム競技。ひとりが全てのプレイを完璧にできても意味がありません。
ひとりよがりになっていた影山と真正面からぶつかり、チームだからこそできる楽しさを一緒に見つけていった日向。
まさに好敵手であり、良き相棒ですね!
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